概要

酒類は、ビール類やウイスキー、焼酎・清酒、缶チューハイなどをつくる市場セグメントです。ビール類は大手4社が国内の大半を占め、長くシェアを競い合ってきました。国内では飲酒の量が減り、若い世代の酒離れや健康志向も進むため、各社は海外の買収と、ノンアルコールや低アルコールの商品に力を入れています。2026年にビール類の酒税が一本化され、税率の違いを生かした発泡酒・新ジャンルの価格の優位が消えることで、商品の構成が見直されています。

含むもの

  • ビール・発泡酒・新ジャンル(ビール類)
  • ウイスキー・ワインなどの洋酒
  • 焼酎・清酒・缶チューハイ
  • ノンアルコール飲料

含まないもの

  • 清涼飲料(清涼飲料で扱う)
  • 酒類の小売・卸

構造と主要企業

  1. 01

    ビール類の大手

    ビール類を中心に、洋酒・缶チューハイ・ノンアルコールまで幅広く手がける。海外でも事業を展開する。

    アサヒグループホールディングス、キリンホールディングス、サッポロビール、サントリーホールディングス

  2. 02

    焼酎・清酒・調味料

    焼酎・清酒・みりんなどを手がける。和食の広がりにあわせて海外にも展開する。

    宝ホールディングス

国内のビール類は大手4社の寡占が続き、広告と新商品で競い合う構図です。各社は飲料・食品・医薬など酒類以外の事業や海外の事業で、国内の縮小を補おうとしています。

コミュニケーションの課題と視点

この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。

  1. 0120〜30代の生活者

    お酒を飲まない人が増える中で

    背景

    若い世代を中心に、飲酒の習慣がない人や、量を控える人が増えている。

    想定される課題

    お酒の楽しさを伝えるだけの発信では、飲まない人に届かず、関係も生まれない。

    視点

    ノンアルコール・低アルコールの商品を含め、飲む人も飲まない人も一緒に楽しめる場面を提案する。

  2. 02社会

    適正な飲酒への責任

    背景

    アルコールの健康への影響への関心が高まり、国も飲酒のガイドラインを示している。

    想定される課題

    販売の拡大を優先していると見られると、ブランドや業界への信頼を損なう。

    視点

    適正な飲酒の啓発と、広告の自主基準の運用を、具体的な取り組みとして示す。

  3. 03投資家

    国内の縮小と海外の成長

    背景

    国内の市場は縮み、海外の買収による成長が業績の評価を左右している。

    想定される課題

    買収した事業の成果が見えないと、買収の価格が重荷と受け取られる。

    視点

    海外の事業ごとの成長と利益、買収で得たブランドの使い方を具体的に示す。

  4. 04飲食店・酒販店

    業務用の需要を支える

    背景

    飲食店の業務用の需要は、人手不足や営業時間の短縮の影響を受けている。

    想定される課題

    店にとって、メーカーの違いが価格と商品だけに見えやすい。

    視点

    店の人手不足を補うサーバーや、集客の支援など、商品を超えた支援を提案する。

競合・提携・出資の関係

この市場セグメントの用語

ビール類
ビール・発泡酒・新ジャンル(第3のビール)の総称。
酒税の一本化
ビール類の酒税の税率を段階的にそろえる見直し。2026年10月に一本化された。
RTD
Ready to Drink。缶チューハイなど、ふたを開けてそのまま飲める酒類。
ノンアル・微アル
アルコールを含まない、または度数がごく低い飲料。
業務用・家庭用
飲食店向けに樽・瓶で売る需要と、小売で缶などを売る家庭の需要。

出典

  1. サッポログループと共同で長距離往復輸送の取り組みを開始(新しいタブで開きます) サントリーホールディングスプレスリリース公開日 2024.11.13
  2. アサヒとキリン「自粛ダメージ」の決定的な差 業務用ビールへの依存度でわかれた明暗(新しいタブで開きます) 東洋経済オンラインその他(二次情報)公開日 2020.06.17