概要
BPOは、企業や行政が自社で抱えてきた業務を、外部の専門の会社が仕組みごと引き受ける事業です。代表的なのはコールセンターで、通信会社や商社の系列の大手と、独立系の大手が市場を分け合っています。人材派遣の会社も、行政の窓口や事務の受託でBPOの事業を広げてきました。人手不足と人件費の上昇でBPOの需要は強い一方、AIによる応対や事務の自動化が、人を多く抱えて業務をこなす事業の形を大きく変えようとしています。
含むもの
- コンタクトセンター(コールセンター)の運営
- 事務・バックオフィスの業務の請負
- 行政の窓口・事務の受託
含まないもの
- 情報システムの開発・運用の請負(DXのテーマ「SIer」で扱う)
- 人を送り出すだけの人材派遣(「人材サービス」で扱う)
構造と主要企業
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01
コンタクトセンターの大手
コールセンターの運営を中心に、顧客対応やデジタルの接点を一括して請け負う。
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02
人材会社のBPO
人材の調達力を生かし、行政の事務や企業の業務を請け負う人材サービスの大手。
コミュニケーションの課題と視点
この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。
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01業務を任せる企業の責任者
「安く外に出す」から「成果を共につくる」へ
背景
BPOは人件費を下げる手段として使われてきた。AIによる自動化で、同じ業務をより少ない人数でこなせるようになってきた。
想定される課題
価格だけで比べられると、品質や改善の提案の価値が伝わらない。
視点
応対の品質・顧客満足・業務の削減などの成果を指標で約束し、AIの活用で継続して改善する姿を示す。
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02コールセンターで働く人・社会
AIと人の役割分担を伝える
背景
AIの自動応答が広がり、コールセンターの仕事がなくなるとの見方がある。
想定される課題
働く人の不安が採用と定着に響き、人が必要な複雑な対応の担い手が集まらない。
視点
AIが定型の対応を担い、人は難しい相談や感情に寄り添う対応に集中するという役割の変化を、働き方とともに示す。
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03投資家
人数に頼らない成長を示す
背景
BPOの売上は業務量と人員に比例しやすく、利益率が低いと見られやすい。
想定される課題
AIで業務量が減ると、売上も減るのではないかと受け取られる。
視点
AIを組み込んだサービスの売上や1件あたりの利益の改善を示し、労働集約の形からの転換を説明する。
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04行政・自治体
公共の業務を任せる安心を示す
背景
行政の窓口や給付の事務をBPOの会社が受託することが増えている。
想定される課題
個人情報の扱いやミスが起きたときの影響が大きく、委託に慎重な声も多い。
視点
情報の管理の体制・品質の基準・事故の際の対応の手順を、平時から分かりやすく開示する。
競合・提携・出資の関係
この市場セグメントの用語
- BPO
- Business Process Outsourcingの略。業務のプロセスをまとめて外部の会社に任せること。
- コンタクトセンター
- 電話・メール・チャットなどで顧客からの問い合わせに対応する拠点。コールセンターの発展形。
- SLA
- Service Level Agreementの略。委託する業務の品質の水準を、数値で取り決めた合意。
- ボイスボット
- 音声で自動的に応答するプログラム。電話の問い合わせの一次対応などに使われる。