概要

教育サービスは、学校の外で子どもと大人の学びを支える事業です。通信教育や教材の出版、学習塾・予備校、オンラインの学習サービスがあり、少子化で子どもの数が減るなかで、1人あたりにかける教育費は高い水準を保っています。学校で1人1台の端末が配られたことをきっかけに、デジタルの教材や映像の授業が広がり、教材会社・塾・IT企業の境目が薄れてきました。大手による塾の買収や、大人の学び直しへの進出も進んでいます。

含むもの

  • 通信教育・学習教材
  • 学習塾・予備校・個別指導
  • オンライン学習・語学のサービス

含まないもの

  • 学校法人が運営する学校
  • 企業向けの人材育成・研修(コンサルティングや人材サービスで扱う)

構造と主要企業

  1. 01

    通信教育・教材の出版

    家庭学習の教材・通信教育や学習書を提供する。学校や塾へのデジタル教材の提供にも広がる。

    ベネッセホールディングス、学研ホールディングス

  2. 02

    学習塾・予備校

    教室での授業や個別指導、映像の授業で、受験と学力向上を支える。

    ナガセ、市進ホールディングス

  3. 03

    オンライン学習サービス

    映像の授業やアプリで、場所と時間を選ばずに学べるサービスを提供する。

    リクルートホールディングス

教材会社は塾の買収で教室を、塾は映像とデジタル教材で教室の外を取り込もうとしている。少子化のもとで、1人の生徒と長く関わる仕組みづくりが競争の中心になっている。

コミュニケーションの課題と視点

この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。

  1. 01子どもの保護者

    成果と費用の納得感をつくる

    背景

    教育費の負担が重くなるなかで、通信教育・塾・オンライン学習の選択肢が増えている。

    想定される課題

    サービスの違いが分かりにくく、価格だけで比べられたり、続けるかどうかの判断が難しくなったりする。

    視点

    学習の記録と成果を保護者に見える形で返し、子どもに合う学び方を選ぶ手がかりを提供する。

  2. 02子ども本人

    「続けられる」体験を設計する

    背景

    動画やゲームなど、子どもの時間を奪い合うサービスが増えている。

    想定される課題

    学習のサービスは、始めることより続けることが難しく、途中でやめられやすい。

    視点

    小さな達成を重ねられる仕組みや仲間と学べる場を設け、続けたくなる体験を中心に伝える。

  3. 03講師・採用候補者

    教える仕事の担い手を確保する

    背景

    塾の講師は学生のアルバイトに頼る部分が大きく、ほかの仕事との人の取り合いが激しい。

    想定される課題

    教える仕事の魅力が伝わらないと、講師の質と数が保てない。

    視点

    教える力を伸ばす研修や、社会人になっても生きる経験として、講師の仕事の価値を具体的に示す。

  4. 04社会・学校

    教育の格差を広げない役割を示す

    背景

    家庭の所得によって学校外の教育にかけられる金額に差がある。

    想定される課題

    民間の教育が格差を広げるものと受け取られると、学校との連携や公的な事業への参加で不利になる。

    視点

    学校向けのデジタル教材や自治体との協働など、誰もが学べる機会を広げる取り組みを継続して発信する。

競合・提携・出資の関係

この市場セグメントの用語

GIGAスクール構想
全国の小中学生に1人1台の端末と高速の通信環境を整える国の施策。
EdTech
EducationとTechnologyを組み合わせた言葉。ITを使った教育のサービスや技術。
個別指導
講師1人が生徒1〜数人を教える塾の指導の形。
リスキリング
仕事に必要な新しい知識や技能を、働きながら学び直すこと。

出典

  1. 株式会社学研ホールディングスによる株式会社市進ホールディングスの連結子会社化に関するお知らせ(新しいタブで開きます) 学研ホールディングス・市進ホールディングスプレスリリース公開日 2023.07.28