概要
保険は、事故・災害・病気・死亡などのリスクを、保険料と引き換えに引き受ける市場セグメントです。損害保険は東京海上・MS&AD・SOMPOの大手3グループに集約され、自動車保険と火災保険が国内の事業の中心です。生命保険は、相互会社の形をとる大手と、上場する生命保険グループ、郵便局の窓口を持つかんぽ生命などが競っています。いま、自然災害の増加で火災保険の収支が厳しくなる一方、国内の人口の減少を見すえて、各社は海外の保険会社の買収と、介護・健康などの保険の外側のサービスに成長を求めています。
含むもの
- 損害保険グループ・損害保険会社
- 生命保険会社(株式会社・相互会社)
- 海外の保険事業
含まないもの
- サイバー保険の商品と事故対応(サイバーセキュリティテーマの「サイバー保険」で扱う)
- 保険の代理店・比較サイト(サービスで扱う)
構造と主要企業
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01
大手損害保険グループ(持株会社)
国内の損害保険会社と生命保険・海外の保険会社を束ね、グループの経営と資本の配分を担う。
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02
損害保険会社
代理店を通じて企業と個人に自動車保険・火災保険・賠償責任保険などを販売し、事故の対応を担う。
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03
生命保険会社
営業の職員・郵便局・代理店などを通じて、死亡・医療・年金の保険を販売する。
コミュニケーションの課題と視点
この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。
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01保険に加入する個人
値上げが続くなかで、保険の価値を伝える
背景
自然災害の増加と修理の費用の上昇で、火災保険・自動車保険の保険料の引き上げが続いている。
想定される課題
保険料の上昇だけが目に入ると、補償を減らしたり解約したりする人が増える。いざというときの価値が伝わらない。
視点
災害や事故のときにどのような支払いと支援があったかを、具体的な事例で示す。補償を見直す際の考え方も合わせて案内する。
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02社会・企業の取引先
業界の信頼を取り戻す説明
背景
損害保険業界では、企業向けの保険の取引や代理店との関係について、国の求めに応じた業務の見直しが進んでいる。
想定される課題
業界全体の慣行の問題として受け止められると、個社の取り組みが伝わらず、ブランドの信頼の回復に時間がかかる。
視点
取引の慣行の見直しや代理店の管理の仕組みを、具体的な変更点として継続して開示する。顧客の利益を優先する方針を、行動で示す。
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03投資家
海外と保険以外の事業で、どう稼ぐか
背景
大手は海外の保険会社の買収を重ね、利益の大きな部分を海外で得るグループもある。政策保有株式(取引先の株式)の売却も進めている。
想定される課題
買収の成果や資本の使い方が見えないと、規模の拡大だけを追う経営と受け取られる。
視点
地域ごとの利益と資本の効率を示し、買収の判断の基準を説明する。政策保有株式の売却で得た資金の使い道を明確にする。
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04保険の代理店
代理店とともに変わる
背景
多くの保険は代理店を通じて販売され、販売の方法や顧客への説明の質が問われている。
想定される課題
保険会社の方針の変更が代理店に十分に伝わらないと、現場での説明が追いつかず、顧客の不満を招く。
視点
代理店の業務を支えるデジタルの道具と教育を充実させ、顧客への説明の質を一緒に高める関係を示す。
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05採用候補者
「保険を売る会社」ではない姿
背景
保険会社の仕事は、事故の対応、リスクの分析、資産運用、介護・健康のサービスなど多岐にわたる。
想定される課題
営業の仕事の印象が強く、データやリスクの専門家を志す人に選ばれにくい。
視点
災害のリスクの分析や事故の対応の現場など、社会を支える専門の仕事を具体的に見せる。
競合・提携・出資の関係
この市場セグメントの用語
- 損害保険・生命保険
- 損害保険は事故や災害で生じた損害を補償する保険。生命保険は人の死亡・病気・長生きに備える保険。
- 相互会社
- 株主ではなく保険の契約者が社員として会社を構成する形。日本生命・明治安田などの大手生命保険が採用している。
- 代理店
- 保険会社に代わって保険の販売と手続きを行う事業者。損害保険の多くは代理店を通じて販売される。
- 政策保有株式
- 取引の関係を保つ目的で持つ取引先の株式。損害保険会社は保有の削減を進めている。
- 再保険
- 保険会社が引き受けたリスクの一部を、さらに別の保険会社に引き受けてもらう仕組み。大きな災害に備える。