概要
紙・パルプは、木材からパルプをつくり、印刷用紙、段ボール、ティッシュなどの家庭紙に加工する市場セグメントです。大手は植林から製品までを一貫して持ち、工場で使う電力の多くを自社の発電でまかなうなど、大きな設備を抱える産業です。デジタル化で新聞・印刷用紙の需要が長く減り続ける一方、通販の広がりで段ボールが、高齢化で大人用おむつなどの衛生用品が伸び、事業の構成が入れ替わってきました。いま、プラスチックの代わりになる紙の素材や、セルロースナノファイバーなど木材由来の新素材、森林によるCO2吸収の価値が、新しい成長の芽として注目されています。
含むもの
- 新聞・印刷・情報用の紙
- 段ボール原紙と段ボール
- ティッシュ・おむつなどの家庭紙・衛生用品
- パルプと木材由来の新素材
含まないもの
- 印刷(印刷会社として扱う)
- 樹脂の包装容器(化学で扱う)
構造と主要企業
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01
総合製紙
植林からパルプ・紙・板紙までを一貫して生産し、幅広い紙製品を持つ。
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02
段ボール・包装
段ボール原紙から段ボール箱まで、通販や食品の物流を支える包装をつくる。
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03
家庭紙・衛生用品
ティッシュ・トイレットペーパーや、おむつなどの衛生用品をつくり、生活者に直接届ける。
コミュニケーションの課題と視点
この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。
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01生活者
「紙を使うと森が減る」という見方
背景
製紙会社は、自社で植林した木や古紙を原料に使い、森林の認証も広がっている。
想定される課題
紙の利用が森林の減少につながるという印象が残り、プラスチックの代わりとしての価値が伝わりにくい。
視点
植林と伐採の循環、古紙の利用率、森林のCO2吸収量を、具体的な数字と現場の姿で示す。
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02投資家
縮む市場の会社に見える
背景
印刷用紙の需要の減少が続き、工場の停止や設備の転換が相次いでいる。
想定される課題
縮小のニュースが目立ち、成長事業への転換の進み具合が評価されにくい。
視点
事業ごとの売上・利益の構成の変化を示し、段ボール・衛生用品・新素材の成長の見通しを数字で語る。
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03食品・日用品・通販の会社(包装の担当者)
包装の切り替えを、一緒に設計できるか
背景
プラスチックの包装を紙に替える動きが、食品や日用品で広がっている。
想定される課題
強度や水への弱さなど紙の弱点があり、顧客は切り替えの効果と手間を判断しにくい。
視点
素材の提供にとどまらず、包装の設計から試作・検証までを顧客と一緒に進める体制と事例を示す。
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04採用候補者
縮む産業に見える
背景
紙の需要の減少が報じられる一方で、新素材やエネルギー、海外の事業などで新しい仕事が生まれている。
想定される課題
業界の印象から、新しい事業や研究の機会が学生に届かない。
視点
木材を原料にした新素材や海外の事業など、これから伸ばす仕事を具体的に見せる。
競合・提携・出資の関係
提携1件
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戦略的業務提携[1]
北越コーポレーションと大王製紙は戦略的業務提携の基本契約を結び、北越は一定の資本関係を当面維持しながら提携の効果を出すとしている。
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この市場セグメントの用語
- パルプ
- 木材などから取り出した繊維。紙の主な原料になる。
- 板紙・段ボール原紙
- 厚くて硬い紙。段ボールや紙箱の材料になる。
- 古紙利用率
- 紙の原料のうち、回収した古紙が占める割合。
- セルロースナノファイバー(CNF)
- 木の繊維をごく細かくほぐした新素材。軽くて強く、樹脂の補強などに使われる。
- 家庭紙
- ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど、家庭で使う紙製品。