概要
廃棄物処理・リサイクルは、工場や建設現場、家庭から出る廃棄物を集めて運び、燃やす・砕く・分けるなどの中間処理をして、資源に戻すか最終処分する市場セグメントです。事業には自治体ごとの許可が必要で、地域に根ざした中小の事業者が多く、全国規模の大手はまだ一部にとどまります。最終処分場は新しくつくるのが難しく、処分場を持つことが大きな強みになるため、大手による同業の買収が続いています。いま、脱炭素と資源循環の要請で、廃棄物をそのまま捨てずに原料や燃料として生かすことが求められ、メーカーと組んだ資源循環の仕組みづくりが新しい事業の機会になっています。
含むもの
- 産業廃棄物の収集・運搬・中間処理
- 最終処分場の運営
- 金属・廃油・廃液などのリサイクル
- 土壌の浄化
含まないもの
- ごみ焼却施設の設計・建設(環境プラントで扱う)
- 自治体が直営で行うごみ処理
構造と主要企業
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01
収集から処分までの総合処理
収集・運搬から中間処理、最終処分場までを一貫して持つ。買収で拠点と許可を広げている。
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02
産業廃棄物の再資源化
工場から出る廃油・汚泥・廃液などを、燃料や原料に再生する。
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03
金属資源のリサイクル
使用済みの製品や金属くずから、鉄・非鉄金属・貴金属を回収する。
コミュニケーションの課題と視点
この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。
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01排出事業者(工場・建設会社の環境の担当者)
「処理を任せる」から「資源の循環を一緒に設計する」へ
背景
排出事業者には、廃棄物の処理の責任に加え、リサイクル率や排出量の開示が求められている。
想定される課題
処理の価格だけで比べられると、リサイクルの質や追跡の仕組みといった価値が伝わらない。
視点
廃棄物の行き先とリサイクルの実績をデータで示し、顧客の開示や目標の達成に役立つ形で提供する。
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02処理施設の周辺の住民
処理施設への不安
背景
処理施設や処分場の新設・増設には、地域の住民の理解が欠かせない。
想定される課題
においや交通、環境への影響への不安から、施設が「迷惑施設」と見られやすい。
視点
環境の監視データの公開、施設の見学の受け入れ、地域の雇用や災害時の協力を通じて、地域に必要な施設であることを示す。
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03採用候補者・現場の働き手
きつい仕事という印象と人手不足
背景
収集・運搬や処理の現場で人手不足が続き、資格を持つ人材の確保も課題になっている。
想定される課題
業界の印象から若い人材に選ばれにくく、事業の拡大の制約になる。
視点
資源循環の社会的な意義と、機械化・デジタル化で変わる現場の姿、資格の取得の支援などを具体的に示す。
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04投資家
地域の事業の集まりを、成長企業として示す
背景
業界には中小の事業者が多く、大手は買収で規模を広げている。
想定される課題
買収で増えた拠点の相乗効果や、処分場の残りの容量など、成長の根拠が外から見えにくい。
視点
処分場の容量、買収後の稼働の改善、リサイクルの比率など、業界に固有の指標を継続して開示する。
競合・提携・出資の関係
提携1件
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液体系廃棄物の再資源化で連携[1]
アミタグループのアミタサーキュラーはダイセキと協定を結び、受け入れてきた廃油・廃溶剤などの一部をダイセキが再資源化する。
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この市場セグメントの用語
- 産業廃棄物・一般廃棄物
- 事業活動から出る法律で定めた種類の廃棄物が産業廃棄物、家庭ごみなどそれ以外が一般廃棄物。処理の責任と許可が異なる。
- マニフェスト
- 産業廃棄物が委託どおりに運ばれ処理されたかを確かめるための管理票。
- 中間処理
- 焼却・破砕・選別などで、廃棄物の量を減らしたり資源を取り出したりする工程。
- 最終処分場
- リサイクルできない廃棄物を埋め立てる施設。新設が難しく、残りの容量が限られる。
- 動静脈連携
- 製品をつくる産業(動脈)と、廃棄物を処理・再生する産業(静脈)が組んで資源を循環させること。