概要
住宅は、注文住宅や分譲住宅を建てて個人に販売する市場セグメントです。工場で部材をつくる工業化住宅を強みとする住宅メーカーが注文住宅の上位を占め、価格を抑えた分譲住宅では専業の大手が多くの棟数を供給しています。国内では人口と世帯の減少で新築の着工が減り、資材の高騰で住宅の価格も上がっています。そのため大手は米国などの海外の住宅事業と、賃貸住宅・商業施設・リフォームなど新築の戸建て以外の事業に成長を求めています。
含むもの
- 注文住宅の住宅メーカー(ハウスメーカー)
- 分譲の戸建住宅
- 賃貸住宅の建築
- 海外の住宅事業
含まないもの
- 分譲マンションの開発(04 不動産開発・賃貸で扱う)
- 賃貸住宅の管理・仲介(05 不動産サービスで扱う)
構造と主要企業
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01
大手住宅メーカー
工場でつくる部材と独自の工法で、注文住宅・賃貸住宅を建てる。海外の住宅事業や商業・物流施設の建設も広げる。
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02
分譲住宅の大手
土地を仕入れて建売住宅を大量に供給し、手の届きやすい価格で販売する。
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03
海外の住宅会社
日本の住宅メーカーが買収した海外の住宅会社。現地のブランドで戸建住宅を建てて販売する。
コミュニケーションの課題と視点
この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。
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01家を建てる・買うことを考える世帯
価格が上がり、家を持つことの意味が問われる
背景
資材の高騰と人件費の上昇で住宅の価格が上がり、金利の上昇も始まっている。賃貸や中古を選ぶ人も増えている。
想定される課題
性能やデザインを訴求しても、価格の高さが先に立ち、検討の入り口で外されやすい。
視点
光熱費や修繕の費用まで含めた長い期間の住まいの費用を示す。資産としての価値や暮らしの安心を、具体的な数字で伝える。
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02住宅展示場を訪れる前の検討者
比べる前に、候補から外される
背景
住宅の検討はネットでの情報収集から始まり、展示場を訪れる人は減っている。
想定される課題
各社が似た性能の数値を並べるため、違いが伝わらない。ネットの段階で候補に残らないと、接点そのものがなくなる。
視点
住む人の暮らしの事例を軸に、各社の考え方の違いを示す。オンラインの相談や見学で、早い段階から関係をつくる。
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03投資家
国内が縮む中での成長の道筋
背景
国内の新築の着工は長く減り続け、大手の成長は海外の住宅事業に依存する度合いが高まっている。
想定される課題
海外の比率が高まると、米国の住宅市況や金利による業績の変動が大きくなり、リスクと受け取られる。
視点
海外での自社の技術や工法の展開と、国内の事業の収益の構造を合わせて説明する。地域や事業の分散による安定を数字で示す。
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04社会
住宅の脱炭素を、暮らしの得として伝える
背景
国は新築住宅の省エネの基準を引き上げており、断熱と太陽光発電を組み合わせたZEH(ゼッチ)の普及が進んでいる。
想定される課題
環境の取り組みとして語ると、価格の上乗せと受け取られる。暮らす人の得が伝わらない。
視点
光熱費の削減、夏冬の快適さ、災害時の電気の確保など、住む人の得を中心に語る。
競合・提携・出資の関係
グループ1件
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積水ハウス→M.D.C. Holdings(リッチモンド・アメリカン・ホームズ)
米国の住宅会社を買収[1]
積水ハウスは米国の子会社を通じて、米国の住宅会社M.D.C. Holdingsの買収を完了し、米国16州で戸建住宅を供給する体制にした。
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この市場セグメントの用語
- 注文住宅・分譲住宅
- 注文住宅は顧客の土地に要望に合わせて建てる住宅。分譲住宅は事業者が土地と建物をセットで販売する住宅。
- 工業化住宅(プレハブ住宅)
- 柱や壁などの部材を工場で生産し、現場で組み立てる住宅。品質が安定し、工期を短くできる。
- ZEH(ゼッチ)
- Net Zero Energy House。断熱と省エネ、太陽光発電などで、年間のエネルギーの収支をおおむねゼロにする住宅。
- 新設住宅着工戸数
- 新しく建て始めた住宅の数。国が毎月公表し、住宅市場の動きを見る基本の指標。