概要
総合電機は、発電や送配電、鉄道、ビル、工場の設備といった社会インフラを、機器とシステムの両面から手がける市場セグメントです。かつては家電や半導体、パソコンまで幅広く抱えていましたが、2010年代以降、各社は事業の売却と買収で組み合わせを大きく入れ替えてきました。いまは、インフラの機器にITとデータを組み合わせ、保守や運用で継続的に稼ぐ形への転換を進めています。顧客は電力会社・鉄道会社・自治体・製造業などの法人で、案件は長期にわたります。
含むもの
- 発電・送配電・鉄道・ビル・産業設備などの機器とシステム
- インフラを運用するためのITとデジタルのサービス
含まないもの
- 家電・AV機器(家電・AV機器で扱う)
- ITサービスの専業(IT・通信業界で扱う)
構造と主要企業
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01
インフラとITを組み合わせる大手
発電・送配電、鉄道、ビル、産業設備などの機器に、ITとデータの仕組みを組み合わせて提供する。
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02
エネルギー・産業の機器に強いメーカー
パワー半導体やインバーターなど、電気を効率よく使う機器を軸に事業を展開する。
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03
ICTを中核とするメーカー
通信機器やコンピューターから出発し、いまはITサービスと通信インフラを事業の中核にする。
コミュニケーションの課題と視点
この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。
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01投資家
事業の組み合わせの理由を、一つの筋道で語る
背景
多くの事業を持つ企業は、株式市場で事業の合計より低く評価されやすい。各社は事業の売却と集中を進めてきた。
想定される課題
事業が多いほど、全体の成長の筋道が見えにくい。どの事業が次に売却の対象になるかに関心が集まりやすい。
視点
事業同士が技術や顧客を共有して生む価値を、具体的な案件で示す。事業の入れ替えの基準を、あらかじめ開示しておく。
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02電力・鉄道・自治体などのインフラ事業者
機器の売り切りから、長期の運用の伴走へ
背景
インフラの老朽化と人手不足で、設備の保守・運用の負担が増えている。各社はデータを使った保守や運用のサービスを広げている。
想定される課題
機器メーカーとしての印象が強く、運用まで任せられる相手として認識されにくい。
視点
稼働データを使った保守の成果を、停止時間やコストの削減で示す。導入後の長期の体制と責任の範囲を、契約の前から明確にする。
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03採用候補者(ソフトウェア・データの人材)
「重電の会社」という印象を超える
背景
インフラにITを組み合わせる事業の拡大で、ソフトウェアやデータの人材が必要になっている。IT企業やコンサルティング会社と人材を取り合っている。
想定される課題
古い大企業、重電のメーカーという印象が先行し、デジタルの仕事の中身が伝わらない。
視点
社会インフラという規模の大きな現場で、データやソフトウェアが果たす役割を具体的に見せる。社内の異動や海外の拠点で得られる経験の幅を示す。
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04生活者
社名の記憶と、いまの事業のずれを埋める
背景
家電やパソコンなど、生活者に身近だった事業の多くは売却や分社が進んだ。
想定される課題
生活者の記憶にある製品と、いまの事業が一致しない。何の会社かが分かりにくくなっている。
視点
暮らしを支えるインフラのどこに関わっているかを、身近な場面から示す。企業広告で、事業の転換の理由と方向を語る。
競合・提携・出資の関係
提携1件
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直流開閉所を共同開発[2]
三菱電機とSiemens Energyは、2024年1月の直流開閉所の共同開発契約にもとづき、多端子の直流送電に向けた直流開閉所・直流遮断器の要件定義の契約を結んだ。
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この市場セグメントの用語
- コングロマリット・ディスカウント
- 多くの事業を持つ企業の株式の評価が、各事業の価値の合計より低くなること。
- 重電
- 発電機・変圧器・鉄道の設備など、大型の電気機器。家電などの弱電と対になる言葉。
- O&M
- Operation & Maintenance。設備の運転と保守。導入後に長く続く収益源になる。
- 事業ポートフォリオ
- 企業が持つ事業の組み合わせ。売却や買収で入れ替える。