概要

フィットネス・スポーツクラブは、運動の場とプログラムを会員に提供し、月会費を主な収入とする事業です。プールやスタジオを備えた総合型のスポーツクラブに加え、マシンに絞って終日営業する小型のジム、トレーナーが一対一で指導するパーソナルトレーニング、女性や中高年に絞ったフィットネスなど、業態が分かれてきました。

総合型のクラブは、子ども向けのスイミングスクールから高齢者の健康づくりまで、幅広い年代を一つの施設で受け入れます。小型のジムは、少ない人数で運営できる仕組みとフランチャイズによって店舗を急速に増やし、低い月会費で運動を始める人を取り込んでいます。不動産会社や電鉄会社のグループに属するクラブも多くあります。

健康への関心の高まりで運動の需要は広がる一方、会員の獲得と退会の防止が収益を左右します。各社は、アプリでの運動の記録やオンラインのレッスン、自治体や企業と組んだ健康づくりの事業などを組み合わせ、運動を続けられる仕組みで選ばれることをめざしています。

含むもの

  • プール・スタジオを備えた総合型のスポーツクラブ
  • 24時間営業・小型のジム
  • パーソナルトレーニングのジム
  • 女性専用・中高年向けのフィットネス
  • 子ども向けのスイミング・体操のスクール
  • フィットネスクラブのフランチャイズ本部

含まないもの

構造と主要企業

  1. 01

    総合型のスポーツクラブ

    プール・スタジオ・ジムを備え、子どものスクールから高齢者まで幅広い年代を受け入れる。スクール事業と施設の多様さを強みにする。

    セントラルスポーツ、ルネサンス、コナミスポーツ、ティップネス、野村不動産ライフ&スポーツ、東祥

  2. 02

    24時間型・小型のジム

    マシンに機能を絞り、少ない人数での運営とフランチャイズで店舗を増やす。低い月会費と通いやすさで、運動を始める人を取り込む。

    Fast Fitness Japan、ヤマウチ、RIZAPグループ

  3. 03

    顧客を絞ったフィットネス

    女性や中高年、短期間で成果を求める人など、特定の顧客に合わせたプログラムを提供する。指導と継続の支援を強みにする。

    カーブスホールディングス、トゥエンティーフォーセブンホールディングス

フィットネスの事業は、施設とプログラムの幅で幅広い年代を集める総合型と、機能を絞って店舗数と低価格で会員を集める小型のジムに分かれる。小型のジムはフランチャイズの本部と加盟店の分業で店舗を増やし、総合型は施設の稼働とスクールの会員を収益の柱とする。どの業態でも、会員に運動を続けてもらう仕組みが収益を決める。

そのほかの企業

コミュニケーションの課題と視点

この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。

  1. 01運動を始めたい人

    続けられる自分を、具体的に思い描いてもらう

    背景

    健康への関心は高いが、運動の習慣を持たない人も多い。小型のジムの増加で、入会の価格の壁は下がっている。

    想定される課題

    入会しても通わなくなると退会につながり、ジムは「続かない場所」と受け取られやすい。

    視点

    初めての人向けの指導や短い時間でできるプログラム、通い続けた人の変化を具体的に伝える。続けるための支援を入会前から示す。

  2. 02子どもの習い事を選ぶ保護者

    運動の習い事としての価値を伝える

    背景

    スイミングや体操は子どもの習い事として定着しており、保護者は安全と指導の質を重視する。

    想定される課題

    指導の内容や子どもの成長が見えないと、ほかの習い事との比較で選ばれにくい。

    視点

    進級の仕組みやコーチの指導方針、安全の管理を具体的に示し、子どもの成長を保護者と共有する。

  3. 03自治体・企業の健康づくりの担当者

    健康づくりの担い手として組む相手になる

    背景

    自治体や企業は、住民や従業員の健康づくりと医療費の抑制に取り組んでいる。

    想定される課題

    フィットネスが個人の趣味のサービスと見られると、公共や企業の事業の相手として想起されにくい。

    視点

    介護予防の教室や企業の健康経営の支援など、運動の効果と参加の継続の実績を示す。施設の外でも提供できる仕組みを伝える。

  4. 04トレーナー・採用候補者

    運動の専門家として成長できる場を示す

    背景

    フィットネスの現場では、トレーナーやスクールのコーチなどの専門の人材が欠かせない。

    想定される課題

    接客や受付の仕事の印象が強いと、専門性を求める人材に選ばれにくい。

    視点

    資格の取得の支援や指導の経験を積める機会、キャリアの道筋を具体的に伝える。

  5. 05加盟店のオーナー・投資家

    店舗の拡大を、続く収益につなげる

    背景

    小型のジムはフランチャイズで店舗を急速に増やしてきた。

    想定される課題

    店舗の増加に比べて会員の定着や既存店の収益が示されないと、拡大の持続性が疑われる。

    視点

    会員の継続率や既存店の会員数の推移を継続して示し、出店の基準と加盟店の支援の仕組みを説明する。

競合・提携・出資の関係

この市場セグメントの用語

総合型スポーツクラブ
プール・スタジオ・ジムなど複数の運動の施設を備えたスポーツクラブ。
パーソナルトレーニング
トレーナーが一対一で運動や食事を指導するサービス。
退会率
一定の期間に退会した会員の割合。会員制の事業の収益を左右する指標。
フランチャイズ
本部がブランドと運営の仕組みを提供し、加盟店が店舗を運営して対価を払う事業の形。
健康経営
従業員の健康づくりを経営の課題ととらえ、計画的に取り組む考え方。

出典

  1. カーブスとは(新しいタブで開きます) カーブスホールディングス公式サイト
  2. 有価証券報告書 第44期(2025年4月1日~2026年3月31日)(新しいタブで開きます) 株式会社ルネサンス有価証券報告書公開日 2026.06.25
  3. 有価証券報告書 第93期(2025年4月1日~2026年3月31日)(新しいタブで開きます) 日本テレビホールディングス株式会社有価証券報告書公開日 2026.06.23
  4. フィットネスクラブ大手2社の「ティップネス」と「メガロス」が業務提携(新しいタブで開きます) 株式会社ティップネスプレスリリース公開日 2025.03.28
  5. 有価証券報告書 第23期(2025年4月1日~2026年3月31日)(新しいタブで開きます) RIZAPグループ株式会社有価証券報告書公開日 2026.06.25