概要

冠婚葬祭・ライフイベントは、結婚式や葬儀、婚活、子どもの成長の記念など、人生の節目に立ち会うサービスです。一生のうちに何度も利用するものではないため、利用者は事前の情報が少ないまま選ぶことが多く、信頼と紹介、口コミが選ばれる理由として重く働きます。

結婚式では、式場を持つ専門の会社やホテルが、少人数の式や写真だけの結婚式など多様になった要望に応えています。葬儀では、家族葬など小さな葬儀が広がり、葬儀会館の運営会社に加えて、ネットで葬儀を紹介・手配する会社が存在感を増しています。月々の掛金で将来の結婚式や葬儀に備える冠婚葬祭互助会は、割賦販売法のもとで事業を行っています。

少子化と未婚化で結婚式の件数が伸びにくい一方、高齢化で葬儀や供養、終活の需要は続きます。各社は式場や会館の稼働を高めながら、婚活から結婚式、葬儀から相続の相談まで、人生の前後の場面につなげてサービスを広げようとしています。

含むもの

  • 結婚式場の運営と結婚式のプロデュース
  • 冠婚葬祭互助会
  • 葬儀会館の運営と葬儀の施行
  • 葬儀の紹介・手配のサービス
  • 仏壇・仏具・墓石の販売と供養の相談
  • 結婚相談所・婚活イベント
  • 七五三などの記念撮影

含まないもの

構造と主要企業

  1. 01

    結婚式場の運営

    独自の式場を持ち、挙式・披露宴の企画から衣装・料理までを一貫して提供する。海外のリゾート挙式や、ホテル・レストランの運営を組み合わせる会社もある。

    テイクアンドギヴ・ニーズ、ツカダ・グローバルホールディング、オンザページ、ワタベウェディング、東京會舘

  2. 02

    冠婚葬祭互助会

    会員から月々の掛金を受け、将来の結婚式や葬儀のサービスを提供する。各地に式場や葬儀会館を持ち、地域の会員の基盤を強みにする。

    ベルコ、メモリード、日本セレモニー、セレマ

  3. 03

    葬儀・供養

    葬儀会館での葬儀の施行、ネットでの葬儀の紹介・手配、仏壇・墓・供養の相談までを担う。家族葬などの小さな葬儀への対応が競争の焦点になる。

    燦ホールディングス、ティア、イオンライフ、ユニクエスト、鎌倉新書、はせがわ

  4. 04

    結婚相談所・婚活

    結婚相談所や婚活のイベントを通じて、結婚を望む人どうしの出会いを支える。相談所どうしで会員を紹介し合うネットワークを運営する会社もある。

    IBJ、ZWEI、オーネット、タメニー、リンクバル

冠婚葬祭は、式場・会館という施設を持つ会社と、利用者と施設をつなぐ紹介・手配の会社に分かれる。互助会は会員の前受金を基盤に施設を持ち、地域の顧客との長い関係を築く。婚活から結婚式、葬儀から供養・相続へと、前後の場面を自社のサービスでつなぐことができるかが論点となる。

そのほかの企業

コミュニケーションの課題と視点

この市場セグメントの競争の構造から、コミュニケーションで想定される課題と、考えるための視点を整理したものです。いずれも Relens の分析・仮説です。

  1. 01結婚式を考えるカップル

    式を挙げる理由を、二人の言葉で見つけてもらう

    背景

    結婚式の形は多様になり、少人数の式や写真だけの結婚式、式を挙げない選択も広がっている。

    想定される課題

    費用の高さや準備の負担ばかりが意識されると、式を挙げること自体が見送られやすい。

    視点

    家族や友人に感謝を伝える場としての意味を、実際の式の事例で伝える。費用の内訳と選べる形を早い段階で示し、不安を減らす。

  2. 02葬儀を準備する家族・終活を考える人

    わからないことが多い葬儀に、安心して任せてもらう

    背景

    葬儀は急に必要になることが多く、家族葬など小さな葬儀を選ぶ人が増えている。

    想定される課題

    費用や内容が事前にわからないと、追加の料金への不信や後悔につながりやすい。

    視点

    料金の内訳とプランの違いを事前に明示し、相談の窓口を開いておく。葬儀後の手続きや供養まで支える姿勢を伝える。

  3. 03互助会の会員

    長く掛金を預かる責任を、わかりやすく示す

    背景

    互助会は会員の掛金を将来のサービスのために預かり、割賦販売法にもとづき前受金の一部の保全が義務づけられている。

    想定される課題

    仕組みや解約の条件が伝わっていないと、契約をめぐる相談や苦情の原因になる。

    視点

    前受金の保全の方法や解約の条件、利用できるサービスの範囲を平易に説明する。会員であり続ける利点を、利用の場面とともに示す。

  4. 04従業員・採用候補者

    人生の節目に立ち会う仕事の価値を伝える

    背景

    結婚式や葬儀の現場では、プランナーや葬祭ディレクターなど専門の人材が欠かせない。

    想定される課題

    土日や夜間の勤務、急な対応が多い印象が強いと、採用と定着が難しくなる。

    視点

    顧客から感謝される場面や、資格と経験が評価される仕組みを伝える。勤務の改善の取り組みも具体的に示す。

競合・提携・出資の関係

出典で裏付けられた関係は、まだ登録されていません。

この市場セグメントの用語

冠婚葬祭互助会
会員が月々の掛金を積み立て、将来の結婚式や葬儀などのサービスを受けられる仕組み。割賦販売法の対象となる。
前受金保全
互助会が会員から預かった掛金の一部を、供託や保証会社との契約で守ることを義務づける制度。
家族葬
家族や親しい人だけで行う小規模な葬儀。
ハウスウエディング
一軒家のような独立した会場を貸し切って行う結婚式。
終活
人生の終わりに向けて、葬儀や墓、相続などを事前に準備する活動。

出典

  1. 互助会とは(新しいタブで開きます) 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会公式サイト